デモってどうなの? 作りながら考える私たちの 「自由民権」 

終了しました。

受講者のメーリングリストも開設しています。

第二回(2014年11月12日)

今回は11名の参加をいただき、各自の現状への違和感、デモで何を誰に向けて訴えるのかなどについて今回も多くの参加者から率直な意見が活発にでて有意義だった半面、司会の経験不足から、議論の中では発言時間が偏り、思うように意見が言えなかった方も少なくなかったという、フリートークの自発性を尊重する議論進行の難しさにも直面しました。
私の反省するところでは、問題点は2つに集約できるのではないかと思います。
最低限の話し合いのルールが不十分だった面と、話し合いによる合意形成という目的意識自体の合意が出来ていなかった面です。
ルールの面については、私の希望は、効率や秩序の「快適性」のための過剰な規制はしたくない、また全員のどのような意見にも発言機会自体は保障したいということがあるのですが、2時間程度で6回という講座の条件は無視できません。
そこで、希望者の発言時間がなるべく偏らないよう一度の発言の制限時間ルールのようなものを試みてみてはどうでしょうか?
それと、他の参加者の同意が得られる場合を除き、反対意見に対するその場での再反論は一言のみに限定し、それ以上の意見は他の方の発言が一巡した後で言ってもらうという形で、一部の参加者だけの関心による議論が続いてしまうことを避けることも提案します。
もう一方では、「話し合いによる合意形成」の場であることの再確認をしたいと思います。
もちろん、各自がそれぞれの意思で他人の意見に拘束されずに行動するという自主性は大切と思っていますが、それを常に絶対として合意形成ということを全く否定すると、少なくとも理性に立脚した民主主義というものは成り立つ余地がなくなると思います。
(多数決や市場原理を絶対視する「擬似」民主主義は可能でしょうが)
反対意見の表明の権利はぜひ保障したいですが、理屈抜きの主張ではなく、反対者への説得であることが必要と思います。相手が必ずしも賛同しなくても納得できればいいのですから。
その場の多数意見を納得させられない少数意見には、反対自体を撤回する必要は全くないけれどそれに固執して対立するのではなく、いったん一歩引いて角度を変えた別のアプローチを探していただきたいと考えます。
議論を「まとめる」ことに対する反論については、従来の議事進行にありがちだった、「まとめる」と称して他の意見を無視して司会者の意見のみ承認させるようなことへの不信があったのかもしれませんが、今回の「まとめ」の意味は、まとまらなかった事まで無理にまとめるものではなく、まさにそこまでの合意の「確認」であり、司会に思い込みなどがあれば、「そのような合意にはならなかった」というチェックにより修正されるべきものと思っています。
これが必要と思う理由は、その場および事後的に確認せずに、次回の話し合いの席で突然以前合意されていないものがなにげに既定事項として持ち出される(あるいは逆に合意事項がなかったことにされる)という、これまたありがちな非民主的議事進行を避けるためです。
皆様のご意見をよろしくお願いします。

第一回(2014年10月8日)

「デモってどうなの?」講座・コーディネーターを務めさせていただいている竹ノ内です。
8日の第一回には、(悲観的)予想を裏切りw、10名を超えるご参加を頂き大変ありがとうございました。

講座では、札幌を中心に最近のいろいろなタイプのデモの映像紹介を交えて私自身とデモの関わりやそこで感じた事などをお話させていただいた後で、参加者の皆さんの自己紹介とデモに感じている賛否の意見を話していただき、大いに盛り上がりました。
参加者も、「遊」常連、デモ常連の肯定的、期待意見ばかりに偏らず、政治や社会に違和感を感じつつもシュプレヒコールなどのデモのあり方への違和感や、デモの意義、目的への疑問などの率直なご意見の方も多く参加していただけて、多くの人が参加しやすく、参加して元気になれるようなデモを企画したいという今講座の目的に向けて大いに期待の持てる出発となりました^^

その後、これからの講座の方向性として、各自の実感を大切にしてそこをベースに考える一方、視点を広げる目的で「政治理論」も道具として使って話題にしていき、そこでの合意に基づいて実践を試みる。そしてその体験を通じて変化する実感に応じて更なる実践を考えるという枠組みと、今回の議論のルールとして、勝ち負けを目的とする討論ではなく、賛否は別としてまず相手の意見の理解を心掛け、正解のない問題への対話による合意形成を試みるというアプローチの提案をし、次回以降の話し合いの参考資料として配布した、最近の新書などでの民主主義再生やデモの意義についての興味深い論考(國分功一郎、長山靖生、宇野重規、小熊英二、森達也各氏)の簡単な紹介をしたところで時間となりました。

また、今回は自己紹介での意見交換が嬉しい誤算で予想以上に盛り上がり、当初予定していた「各自が違和感を表現してみる」という部分に進むには時間が不足したため、私自身の表現の例などの紹介に留めて、次回に向けた宿題として準備していただく事になりました。

次回の11月12日の講座では、宿題とした「各自の表現」をネタにしての意見交換から始めて、民主主義再生やデモの意義、目的、方法について、さらに突っ込んだ対話ができればと考えています。

今回都合が合わず参加できなかった皆さんもぜひご参加くださいね~
部分参加大歓迎、皆さんの多様なご意見をお待ちしてます!

 

講座紹介

デモってどうなの? 作りながら考える私たちの 「自由民権」 【2014/10/8~】

2014年10月8日(水)開講 2015年3月11日(水)まで全6回 

月1回水曜19:00 ~ 21:00 
会 場 さっぽろ自由学校「遊」(愛生舘ビル6F)
参加費 2,500 円 (単発 500 円/回)
単発の参加も歓迎します。

 

コーディネーター

 

・竹ノ内 研司(たけのうち けんじ)
  建設業作業員の謎の「アマ市民」(笑)元々アウトドア系ノンポリリベラルだったが、9・11 後社会の変化に危機感を抱き遅咲きの市民活動デビュー、「遊」リピーターともなる。2008 年からの札幌での「非正規労働メーデー」でのサウンドデモ参加の経験を活かし、ひょんな事から当講座企画に参加。

 

・小泉 雅弘(こいずみ まさひろ)
  さっぽろ自由学校「遊」事務局。デモは大切だ~と思っているがさほど参加していない(実は苦手?)
 参加者全員で独自のデモを企画、実行することを通したワークショップ形式で、今、ここでの自分達にとっての民主主義の意味と価値を考える「冒険」講座! 

 沖縄基地移設問題、原発再稼動、秘密保護法、集団的自衛権の解釈改憲…最近、政府が示された民意を平然と無視した政策を進める例がやけに目に付きます。この国は「民主主義」だったはずですが、私たちに何ができるのでしょう? それは効果があるのでしょうか? 難しいイデオロギーや政治理論など知らなくても、素朴な問題意識だけでも自分たちの未来の話はできるはずです。憲法12 条には「この憲法が国民に保障する自由および権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」と書かれています。それはどう理解したらいいのでしょうか? 今、社会が何かおかしいと直感する全ての人たちへ提案します。ここで何を考え、何をするかはあなたの自由です! いつ行動を起こす?…
 ○でしょ?(笑)

 

デモ自体の実行日は参加者の都合等を考慮して6 回の講座とは別途予定。
また、毎回終了後、希望者による「居酒屋政治談義」も秘密裏に計画中w


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 2014年10月8日(水)
声を形にしてみる
何かおかしい最近の政治。参加者それぞれの違和感を出し合い、それぞれの声をいろいろな形で表現してみます。伝わる表現とは何でしょう?また、この国で「民主主義」が機能不全になる多様な理由や、私たちのできる事を考えてみます。
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2014年11月12日(水)
デモってなんだろう?
デモと聞いて皆さんは何をイメージするでしょう?デモに否定的な意見が出てくる理由を考え、デモに意義があるのかや、これまでのイメージを打ち壊すようなデモのバリエーションなど、これならやりたいというデモ像を追及。

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2014年12月10日(水)
政治家を活用してみる
デモだけで世の中が変えられるわけではありません。まずはそのために選ばれているはずの人々、「議員」との付き合い方を考えてみます。デモを活かすための政治家の利用法ってあるの?デモ以外の「民主化」方法との効果的関係、コラボレーションを考えてみます。

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2015年1月14日(水)
効果的デモとは?
さて、実際にデモをしようと決めた時、どのような準備が必要なのでしょうか?規制/ 交通誘導する警察や広報のためのマスコミなどとの付き合い方によってもデモの性格は変ってきます。デモの実際を知って、効果的デモとは何かを話し合います。

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2015年2月11日(水)
いざ、準備開始!
ここまでで必要な予備知識は整理できたので、おもむろにデモ謀議を始めましょう。デモのテーマは?形式は?日時は?参加者の得意分野を活かし、それぞれできる範囲の役割を分担し、実際に準備をして行きます。

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2015年3月11日(水)
デモを超えて
デモ準備と並行して、ここまでの講座からのアイディアを発展させ、私たちはデモを超えてこれからの社会に向けて何ができるか、自分たちのための新しい「自由民権」運動を構想しましょう。

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問い合わせ先 

さっぽろ自由学校「遊」

〒060-0061 札幌市中央区南1条西5丁目 愛生舘ビル6F

TEl: 011-252-6752 FAX: 011-252-6751 

事務局あてメール    syu@sapporoyu.org
 

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